化石燃料を使うことにより排出される二酸化炭素(CO2)などにより、地球は温暖化してきていると言われ、その防止対策の必要性が叫ばれています。
温室効果ガス排出量削減策のため、石油業界に対してグラフに示す量のバイオエタノールを導入することがエネルギー供給構造高度化法にて目標として定められています。
ところが、現在バイオエタノールは主にショ糖、でんぷん資源から製造されており、食糧との競合という課題があります。
また、バイオエタノールの生産に余力のある国はブラジルなどに限られていることから、供給の不安定性が懸念されています。
これらの課題解決のため、国内外においてセルロース系資源から第2世代とよばれるバイオエタノールの研究開発が行われています。
また、第3世代と呼ばれる、BTL(Biomass to Liquids)等の研究開発も行われています。
このような背景から、当社においても微生物発酵技術や触媒技術など保有技術をベースとしてバイオエタノールをはじめ、バイオ燃料製造技術の研究開発を推進しています。
私たちは、木などの木質バイオマスからバイオエタノールを製造する技術の研究開発を行っています。
木質バイオマスには、セルロースとヘミセルロースと呼ばれる成分が含まれています。これらを分解するとC6糖やC5糖の糖類になります。お酒は食糧由来のC6糖を酵母菌により発酵させて作られますが、同様の発酵技術を用いてバイオエタノールを作ることができます。
当社では、C6糖だけでなく、発酵することが難しいC5糖からもバイオエタノールを効率的に製造する技術の開発を進めています。