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環境技術の研究開発

余剰汚泥削減技術の開発

工場から出される廃棄物

産業廃棄物の中で最も多くの割合を占めるものは、廃水処理設備から排出される余剰汚泥です。製油所の廃棄物の51%(04年度実績)、全産業を対象としてもその約半分を占めています。産業廃棄物の削減のためには、この余剰汚泥の削減が最も効果的と考えられます。

現在、多くの余剰汚泥は脱水、焼却、埋め立て等によって処分されていますが、ダイオキシン類対策特別措置法による焼却炉の停止や新たな埋立地の確保も困難な状況になってきており、余剰汚泥処理費用は高騰する傾向にあります。

そのため、余剰汚泥を安価な方法によって削減できる技術の開発は重要です。

図:製油所で発生する産業廃棄物(2004年度) 発生量 年間55.6万トン 内訳:汚泥51%、廃白土1%、使用済み触媒6%、集塵ダスト16%、廃アルカリ4%、廃酸7%、建設廃材2%、その他3%、廃油10%

※石油連盟 「石油業界の地球環境保全自主行動計画」(2005年度)第8回フォローアップ 資料より抜粋

余剰汚泥を減らすには

余剰汚泥とは、工場廃水処理施設として一般的な活性汚泥槽から排出される微生物等の固まりです。余剰汚泥を削減するためには、この汚泥を可溶化し、再び活性汚泥に戻してさらに分解します。

コスモ石油の技術は、余剰汚泥の効率的な可溶化のために、摩砕機による物理的な分散とアルカリ薬剤による処理を組み合わせて行なうものです。製油所廃水は、食品工場等の廃水と比較して窒素・リンの含有量が比較的低く、低負荷ではあるものの、廃水量が多いため活性汚泥処理時間が短いことから、可溶化率が低い既存の可溶化技術では適用が困難な場合が多いのです。

そのため、高い可溶化率を得られるコスモ石油の技術は、廃水量の多い製油所などの廃水にも適しています。

減容化の原理

原水は活性汚泥槽(曝気槽)を通し、沈降槽を経由して汚泥可溶化槽に送られます。ここで可溶化された汚泥を再び活性泥炭槽に戻してさらに分解します。処理水は沈降層で振り分けられ、排水されます。この流れを繰り返すことで余剰泥炭を減らす仕組みです。
汚泥可溶化層では、コスモ法(アルカリ薬剤+汚泥摩砕機)により、余剰汚泥の汚泥ブロックを汚泥摩砕機により分散して微生物細胞としてから、アルカリ薬剤により可溶化し、さらに汚泥摩砕機により摩砕して、細胞質の低分子化を起こします。泥炭は細胞質の低分子化により、糖、アミノ酸、脂肪酸、リン酸となります
製油所汚泥減容化装置の写真
製油所汚泥減容化装置

さらにコスモ石油では、処理する汚泥量を検討し、汚泥削減プロセスとして完成させました。

この技術をもとに、2001年に財団法人石油産業活性化センター(PEC)の技術開発事業に参画し、コスモ石油の坂出製油所・千葉製油所にてプロセスの運転性、安全性、耐久性を実証しました。

現在、千葉製油所で運用され、余剰汚泥の削減に貢献しています。

装置導入までの手順

装置導入までの手順の説明図:現地調査を行い、客先殿運転状況/排水規制値確認の結果を報告し、次にサンプル分析を行い、客先殿排水・汚泥入手/分析の結果、およびラボテストによる結果報告を含めて現地テストとして試験機によるテストを行い、すべてのサンプル、テスト結果報告の上に本システム導入、工事施工という流れになります

注目されるコスモ石油の技術

コスモ石油の技術の特徴は、汚泥の可溶化技術にあります。摩砕機とアルカリ剤の併用、さらに汚泥の循環方法を検討することで、40~50%という高い可溶化率を短時間で達成する可溶化技術を見出しました。

これは、汚泥を最初に小粒子化させることで、分散した汚泥とアルカリ薬剤が短時間で均一に接触し、アルカリによる分解を受けた汚泥がさらに物理的破砕を受けるという可溶化処理の相乗効果が得られたためと考えられます。

その結果、製油所装置規模(活性汚泥槽として数百~数千立方メートルクラスの廃水処理装置)に対しても、数立方メートルクラスの比較的小型の装置を付設するだけで対応可能です。


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